SRSG

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SRSGについて

日本の難民と庇護希望者に希望を届けて

Sophia Refugee Support Group (SRSG)とは、上智大学で学生が運営する難民および庇護希望者の支援グループです。デイビッド・スレイター 教授が率いる研究プロジェクトRefugee Voices Japanに基づき2017年に設立されました。

Sophia Refugee Support Group (SRSG)は、日本国内における庇護希望者の増加と限られた難民支援制度の中で苦しむ日本にいる難民たちを直接支援することを目的としています。日本の難民認定に関する最新のデータによると、2020年には全難民申請者のわずか1.2%しか受け入れられませんでした。日本は、一般的な外国人にとっても住むのが難しい国です。ましてや、来日する難民は、法的地位や働く権利がなく、住宅の取得もできず、自由に移動すらできず、健康保険に加入することができない状態であるため、日本に住むことがさらに困難になります。つまり、日本にいる庇護希望者は法的地位がないため、安全を求めて来た国で、その「安全」を保障してもらえない状態になります。スレイター デビッド教授のDigital Oral Narrativesの授業を通じ、日本にいる庇護希望者の直接の話を聞き、学生たちは日本社会と難民とのギャップを認識しました。そこから、難民を支援するために学生としてできることを模索し、難民支援サークルを設立しました。2017年に設立され、私たちは難民と日本国民の架け橋となり、人種、民族、国籍、宗教に関係なく、すべての人を歓迎する、多文化な社会構築に貢献したいと思います。こうした考えから、Sophia Refugee Support Group(SRSG)が設立され、この度、ソフィア会からの2021年度ソフィア会課外活動支援金の後期分支援の受賞者としての活動において上智大学の支援を得ることができたことに感謝しています。

SRSGは、難民問題に対して情熱をもった、様々なバックグラウンドを持つ学生で結成されています。グループは60人以上のメンバーで構成され、国際教養学部国際教養学科教授スレイター デビッドが顧問を務めています。私たちは難民のニーズをさらに理解し、彼らの生活に変化をもたらすために行動しています。さらに。研究と支援活動を組み合わせることによって、日本における多数派のイメージである、「難民=難しい人々」という認識を覆そうという意志から活動しています。

コロナ禍における難民支援

新型コロナウイルスの感染拡大により世界中の人々がその影響を受けました。社会において一定の保護が受けられない人にとっては、このパンデミックは生活に厳しい変化をもたらしました。この記事は、パンデミックが日本の難民の生活に深刻な影響を及ぼし、すでに不安定だった生活をさらに深刻化していることを報じています。このパンデミックにより、私たちSRSGは、難民との交流イベントや募金活動など、当初は対面で行っていた支援活動の多くを延期せざるを得ませんでした。しかし、先が見えない不安定な時期だからこそ、グループとして頑張り続けることができているのだと思います。私たちはグループ内におけるコミュニケーションを増やし、そして難民とのコミュニケーションスキルを向上させ、コロナ禍における制限があっても、彼らをサポートできるよう頑張っています。

具体的な活動内容

2021年秋学期の時点で、SRSGは主に11の活動を行なっています。

1. 食料の配達

フードバンクであるセカンドハーベストジャパンとの協同で、2020年5月から食料支援物資を毎月約40人以上の難民に送っています。私たちは難民の食生活に応じてパッケージを提供し、彼らの要求に応じて、ハラール食またはベジタリアン食を送っています。

SRSGメンバーが食料支援を行う様子

2. 衛生用品の配達

収入が不安定な場合、シャンプー、トイレットペーパー、生理用ナプキンなどの基本的な衛生用品でさえも、大きな出費の負担になる可能性があります。私たちはその費用を少しでも軽減するため、1ヵ月おきに約40人以上の難民に衛生アイテムパッケージを送っています。今学期は、合計150個以上のパッケージを送りました。

3. 収容所訪問

品川にある東京出入国在留管理局で収容されている庇護希望者を週に2〜3回訪問し、彼らと話しながら精神的な支援を行い、テレホンカード、衣服、本を渡すなど、物質的な支援を行っています。

東京出入国在留管理局と建物内にある入国者収容所

4. 難民カフェ

新型コロナウイルス感染症の安全対策を徹底しながら、難民の友達を上智大学のキャンパスに招き、共に話したり、ゲームをしたり、学生が難民と交流するためのイベントを開催し、真の友情を築いています。

2021年に開催したクリスマスパーティーにて難民の友人らと交流する様子
*プライバシー保護のため写真は加工してあります

5. オンラインでの日本語レッスン

多言語を話すメンバーたちが、Zoomを通じて5人の難民を対象に毎週日本語のレッスンを実施しています。難民それぞれの日本語のレベルと、彼らが学習に集中したいこと(会話、ひらがな、漢字など)に合わせて取り扱う教材が異なり、レベル別にクラスが調整されています。

6. オンラインでの学校訪問

日本全国の高校において難民問題への意識を高めるためのプレゼンテーションを行っています。過去には、沖縄尚学高等学校、アメリカンスクール・イン・ジャパン、浦和第一女子高等学校、玉川学園、啓明学園大妻中野中学校・高等学校、そしてクリスチャン・アカデミー・イン・ジャパンなどを訪問し、対面またはオンラインでプレゼンテーションを行いました。

オンラインセミナーに参加している玉川学園の学生の様子

7. ウェビナー

私たちは、UNHCRや上智大学比較文化研究所、企業などと協同し、ウェビナーを開催しました。最後に行われた2021年12月のウェビナーでは、ビルマ人学生らを招き、ミャンマーでの軍事クーデターを経た、現在の日本での生活について話していただきました。

ICCと協同で開催したウェビナーのポスター

8. 書類の翻訳とリサーチ

日本での難民申請に必要な書類は日本語でなければならないため、難民が詳細で大量な書類を準備するだけでは申請手続きに不十分な場合が多いのです。マルチリンガルである学生たちが提出する書類の一部を翻訳することで、私たちは難民の友人たちの負担を軽減することができます。また、難民の方々の申請書類をより説得力があるものにするために、公表されている資料のリサーチも行っています。

一回の難民認定申請に必要な書類 (JAR)

9. 入管や病院への付き添い

最低限の支援制度すらない状態に陥ると、日常的なことでも自分では難しくなることもあります。そこで、難民の友人たちからビザの更新や病院の診察への付き添いを頼まれた際は、日本人の職員や医師との間の通訳を通し手伝うだけでなく、「一人ではない」ということを感じてもらうために同行しています。

10. 履歴書用写真や家族写真の撮影

新型コロナウィルスの流行の影響を受け解雇されてしまった難民の友人たちのために、履歴書用の写真を無料で撮影する企画を開始しました。中には、履歴書用の写真ではなく、日本で家族と過ごす時間の思い出の写真が欲しいという方もいたので、就職活動の支援や思い出づくりの手伝いの一環として、写真撮影が好きなメンバーが難民の友人たちの写真を撮っています。

11. 古着の寄付活動

また、定期的に古着の寄付を募り、難民の友人に難民カフェで渡しています。この活動に向け、普段から寄付された服の質を見極め、季節ごとに分類分けをしています。

助成金受賞歴

SRSGは、日本在住の難民の方の支援というミッションのもと、日頃より大学のご支援をいただいております。2017年に設立し、上智大学のサークルとして正式に認められて以来、2019年には上智大学後援会より課外活動団体助成金として10万円の助成をいただきました。2021年には学校法人上智大学カトリック・イエズス会センターによる2020年ローマ法王フランシスコ訪問記念賞で20万円の助成をいただき、最近では上智大学ソフィア会より「上智を拠点とする団体による優れた活動」に対し、2021年課外活動支援助成金受賞者として15万円の助成をいただいています。

表彰状と授賞式の様子

主に会費や募金活動で活動資金を得ている学生ボランティア団体である私たちに対する上智大学の経済的支援は、私たちが「他者のために、他者とともに」という上智大学の価値観を守り続けるために、非常にありがたいものです。

今後の活動について

SRSGは、難民の友達をより手厚く支援できる方法を常に模索しています。パンデミックが存在するこの御時世において、難民の友達と対面できる限られた機会で、彼らに何を提供できるかを考えた上で支援してまいりたいと思います。先述の通り、SRSGは先日、ソフィア会から2021年度ソフィア会課外活動支援金の後期分支援を授与されたことに大変感謝しています。学生ボランティアグループにとってCOVID-19による制限は、活動を継続するための資金調達に大きな悪影響をもたらしています。そのため、いただいた助成金は、現在の支援活動を継続するのみならず、彼らの権利を擁護するための新しい支援方法を考案することを可能にする、大きな援助になります。さらに、この助成金は、より多くの上智大生が難民と平等に共存し、上智大学の理念である「他者のために、他者とともに」を具現化することと直結すると考えています。